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書評ブログでトレーニング「原稿用紙10枚を書く力」 齋藤 孝

公開日: : 最終更新日:2014/09/11 おすすめ書籍, コンテンツの生み出し方, 書籍, 書評ブログの作り方

ブログを運営するとき、いつも困ってしまったのはネタ。もともと書くことは好きなので、比較的苦労せずにブログを書くほうなのだけど、出ないときはなかなか出ない。一度億劫になってしまうとブログってのは更新できなくなる。

それを防ぐためには、書評ブログが効果的。

もっとも書評たって、何をどう書いていいのか、分からなくなるものだけれど、私の場合、齊藤孝さんの本を読んで書評ブログがスイスイ書けるようになった。書評ブログの作り方って情報商材にしても良いくらいの良書だと思ってます(レビューではいろいろ言う人もいるけど、私的には満点の良書、何をしてよいかが明確になったのが良かった)。

ブックオフにいくらでも108円で売っている本なので是非手にとって欲しいですな。

原稿用紙10枚を書く力 齋藤 孝

原稿用紙10枚を書く力 (だいわ文庫)

原稿用紙10枚を書く力 (だいわ文庫) 文庫 – 2007/2/9
齋藤 孝

内容(「BOOK」データベースより)
「引用力」のためには、「書くための読書術」を身につけ、キーワードをつかむ。「レジュメ力」のためには、キーフレーズを見つけ、書く前に設計図を作成する。「構築力」のためには、三つのキーコンセプトをつくり、それらをつなぐ。「立ち位置」をつけるには、自分の立場をはっきりさせ、オリジナリティある文体をつくる。これら四つの力を磨けば、だれでもかならず「書く力」が身につく。

要約文にほとんどこの本の内容が現れている。ここが齋藤さんのすごいところで、おそらく主に伝えたいのはこの短い抜粋なのだけど、これを30万文字とかに引き延ばす術がある。見事だよね。もう何冊も齋藤さんの本は読んでいるけど、主張は似ていても、ちゃんとテーマ設定がしっかりしているので、いつも新しい観点で学べる。身体論や日本文学への知識も深いし、こういう人はあんまりいないよね(けっこうひいき目です、私は身体論系から入りました、整体やっていた時に。)

さて、本論。書評ブログの作り方を主眼に置きながら(応用しながら)この本で学んだことを書きとめておこうと思う。

引用からオリジナルの文章を紡ぎ出す

手帳手帳 / june29

「引用というと、それだけでは他の人の文章ではないかと思うだろう。確かに引用箇所は書き手の文章ではないが、その部分を選んだことによって、すでに書き手の意図は明確に現れてくる。」(P94)

書評における「引用」はすでにそれだけでオリジナリティがある。どうして、そこを選んだのか、っていうところに、その人なりの視点があるから。どんどん引用はすべきだ。本で学んだ内容を引用ではなく、自分の意見のようにアップしている人がいるけど、そっちのほうが著作権的にまずいから。

むしろ、堂々と引用したうえで、自分の意見を、主なコンテンツとすることで、引用はどちらにとってもWIN-WINになる。たとえば、この記事は5000文字くらいで構成されているけれど、そのうち1000文字近くが引用文だ。文字数稼ぎというわけじゃないけど、自分の文章だけでは、しまらないとか、権威が薄いとか、そう言う時にも引用が力になる。ぐっと読むべき文章が作れるのだ。齋藤さんが言うように、良い文章を引用すれば、それだけ自分の文章も見やすいものと思ってもらえる(レベルが上がる・・ように見える)。

ねえ、良いことだらけじゃん。

この本のキーワードは「3」という数字。引用の際も、3か所を拾い出す。その3か所の引用をもとに文章を組み立てていく。引用を核にしながら、それをつなげながら文章を紡ぎだすことができる。

「何を書くかにもよるが、例えば、ある作品、論文、本などを素材にして書く場合には、 引用したい部分を自分の文章に織り込んで三箇所ほど挿入してみるといい。その三箇所については、それぞれ内容の違うものを選ぶ。 引用が多いと、引用が主体になってしまい、自分の文章ではなくなってしまう。 引用は、読む人がその引用部分だけ読んでも満足するような楽しいものを入れるのがコツである。そしてそれぞれの引用から、人目を引くようなキーコンセプトを導き出す。つまり引用が核になって、そこで3つのキーコンセプトが出来上がっていく。次にその三箇所をつなぐ文章をメモ程度でいいから書く。こうしておくと後で考えを整理するときに、非常に役に立つ。3つの引用つないでいくと、すらすらと文章が書ける。」(P93-94)

この記事の場合も厳密に齋藤さんの述べる方法で構成している。まず最初に、記事にしたい3か所を引用しておく、そしてそれを並び替えながら、引用をつなぐ文章を書いていく。あっという間に一つの記事ができるわけだ。しかも5000文字級の記事。これはすごいよね、ブログを書いたことがある人なら分かると思うけど、内容のある記事1000文字書くのだってけっこう大変なこと。5000文字は相当練り上げていないと書けない。でも書評(引用)なら、簡単にこれくらいの文字数書けるわけ。利用できるものはしなきゃ(悪い意味ではなく)

もちろん、注意が必要で、引用がコンテンツの「主」になってはいけない。あくまでオリジナルの文章が「主」で引用が「従」になるように、量を調整すること。それだけは気をつけている。著作権というのは法律だけど、園コンテンツを作りだした人への、敬意がどれくらいあるかということだと思う。

たとえば、齋藤さんのこの本へのリスペクトがあれば、単なる文字稼ぎや、コンテンツを埋めるためだけに、引用を使うことは無い。きっとこの記事を見れば、ほんと、この本が役に立っていること、それを実践してこの記事を書いていることが分かってもらえると思う。

引用箇所3個を選ぶ方法についてはもうちょっと詳しく引用。

選ぶ3個に個性が表れる

Kichijoji / 吉祥寺 #09
Kichijoji / 吉祥寺 #09 / marumeganechan

「 学生に特に好きな物、あるいは特に尊敬する人物分けてもらうことがある。「 1つ挙げなさい」と言ったときには、 100人いたら、 同じ人物をあげる人が5人から10人でてくる。 2つ、あるいは2人と言ったときにも、まだ重なる場合がある。しかし、これが3つ、あるいは3人と言ったときには、その3つが重なる事はまず無い。それぞれの学生の個性が出てくるのだ。意外な3つを選び出してきても、その選択には何らかの繋がりがある。その3つをつなげるラインが、その人の脳みそのつながり方であり、それが個性と言える。」(P119)

面白いことに3個全く違うものを選び出すと、それがすべて重なっていることは無い。私が好きな作家3人(影響を受けた人)を挙げたことがあるけど、整体・エッセイ・マーケティングの世界の人たちだから、この3人がピッタリ重なると言う人は、世界広くてもなかなかいないだろうな。これは自分が特殊ってわけじゃなく、3個選びだすと大体そこに「個性」(オリジナリティ)が登場するようになるというわけ。

これは非常に面白い発見だ。

全く何も無いところにオリジナリティのある創作物を生み出すなんて難しすぎるけれど、題材(お題)があれば、そこから発展してオリジナリティを高めていくことは十分に可能だ。あとは、三か所をどう組み立てていくかということ。「型」を重視する齋藤さんなりの、大変クリアで再現性のある書評の作り方だ。

「三箇所を選択させたら、それぞれの部分について、言いたい事(コメント)をまとめさせる。次に、順番を考えさせる。引っかかった部分の三箇所を組み合わせることで、読んだ人がその本を通じて得られた具体的なものが必ず出てくる。三箇所だからこそ、その本の中で最も面白い部分、最もいい部分、いわゆるおいしいところを絞り込むことができる。三箇所を切り取る練習を徹底することによって、絞り込みのセンスを磨くこともできる。その三箇所について、自分の捉え方を過不足なく書き、順番も考えて構成することで、その本に対する見方、捉え方が明確に出た感想文ができる。別に子供だけでは無い。大人でも「書く力」を養おうとするなら、読書感想文(あるいは書評と言ってもいい)を、この方法で自分に課してみることは、各トレーニングになるはずである。」(P131)

これまでは、引用で記事を書くことを申し訳ないように感じていた(とくにウェブメディアの場合はそう、コピペできるからね、なのでブログ記事などからの引用はしないようにしている)けれど、3つの引用を組み合わせることで、コンテンツを「主」とした読書感想を書くことができる。文章を紡ぎだすのが非常に楽なだけではなく、内容もあるもの、読み応えのある記事を書くことができる。

先ほども言及したようにこの記事は5000文字くらいだけれど、おそらく、記事を書いている時間は30分にも満たない時間。全く無からコンテンツを作りだすのではなく、引用から引用をつないでいくだけで、コンテンツは泉のように湧きだしてくる。あっという間だ(ブログを書く人はこのすごさわかるでしょ)もっとも前もって、引用文を書き出しておく、そして写真を挿入したり、見た目を整えたり、くらいは先にしておくんだけど。それくらいできていると、あとは勢いに任せてぐわ~~~っと書くだけで簡単に5000文字級のコンテンツを生み出すことができる。

ちなみに、私は、引用するときにはこんなツールを使っています。

これね。

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本を片手に付箋を貼った場所を読み上げて、それを文章に変換しています。

これ、書評ブログやるときにはかなり便利だと思う。あんまり言っている人みないけど、本をタイピングで書き写すってけっこう面倒なので、それが面倒過ぎて、ちゃんと引用するブログを作る人が少ないのかな?と思ってます。

かなりのノウハウを暴露してしまったぞ。

さて、ブログを書けば書くほど、ブログのネタには困らなくなります。最初は書評でチャレンジしても、オリジナルコンテンツを生み出すのも全く困らなくなります。

書けば書くほどアイデアは出てくる

噴水ってなんだ?噴水ってなんだ? / Sugawara / yuma

「 1つの論文を書くと、次に各テーマが2つぐらいは見つかる。こうした循環に入れば、書けば書くほどを次々にテーマが出てきて、どんどん書けるようになる。例えれば、バルザックの「人間喜劇」のようなものだ。最初の小説で脇役として登場した人物が次の小説で主役になる。さらにそこで登場した脇役の人物を主役にした次の物語ができると言うように、次々に連関していく。まさに書けば書くほど、書きやすくなる。」(P48)

ブログの場合も同じ。たとえばこの記事では3つの重要なポイントを引用したわけだけど、それぞれ1個ずつ1000文字平均の記事にするのは簡単なこと。でも、まずは、ちゃんとオリジナルに敬意を表して書評をアップしたかったので、まずはこの記事を投稿したというわけ。

最近はドラマや映画でもセカンドストーリーが流行っているけど、脇役が主役になって、ひとつのストーリーが展開していく。各副見出しがそれぞれ一つの記事になっていく。どんどん書いていくうちに、主役級のコンテンツになれる見出しがあることに気づく、そうなると、次はこのコンテンツを書けばいいのだ。

というように、とっても簡単にコンテンツは増える。

ブログをどんどん書きまくれる人だと、これは当たり前のことなんだけど、まずその最初のきっかけが無いよね、普通。最初に何を書いて良いかわからなくなるわけ。だからこそ、書評から入って(引用を使って)文章を組み立てていくというのがお勧め。

最後はいやらしい話になるけれど、自分の持っている語彙なんて、わずかなもの。他の人の文章を借りて、それに注釈をつけたり、意見を表明したりすることで、記事の中に含まれるボキャブラリーは大幅に増える。これが、また見事に、ロングテールキーワードを拾うのに役立つわけ。そう言う目的というわけじゃないんだけど。

自分一人では一生紡ぎだせないキーワードを使えるのも書評ならでは。しかも、書名・著者名・タイトルは必ず検索に引っかかるわけですしねぇ。いやいや、なんだか、汚いオーラが出てきた感じがするけど、そういうわけじゃなく(涙)。レバレッジを使いながら、自分のスキル(実力)を伸ばしたい人にお勧めなのがこの手法。私の主な手法でもあるしね。

とにかく文字数をたくさん書くぞ、毎日ブログ書くぞ、という人におすすめなのが書評ブログという結論。もちろん、本を大量に速読できないと、このブログ形式は続きませんがね。

とってもおすすめな良書です。

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量産作家ではあるけれど、この人は飛びぬけてすごいと思ってます。齋藤氏の著作はかなり読んでいますが、それぞれに学びがあるのがすごい。なかなかいないですよ、こういう人。

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