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吉越浩一郎に学ぶ「ライフ」>「ワーク」バランス(デッドライン仕事術)

公開日: : プロの仕事術, 書籍

私の中で、吉越さんは、すごいデキる人、でも怖い人です。

もし、こういう社長だったら、萎縮しちゃうだろうなと。とくに、早朝会議を読んだ時にそう思いました。結論から、数分以内でスパスパ話していかないと怒鳴られます。私は書くのは早いのですが、しゃべるのは遅く(考えたことをまとめて話すのが苦手)けっこう、ゆっくり話すので、怒鳴られまくることうけあいです。ただ、吉越さんの、時間管理術はけっこう好きだったりします。

デッドライン仕事術 (祥伝社新書)

とくに今日は「締め切り」効果を徹底して、解説した、こちらの本に興味を持ちました。

「デッドライン仕事術」の二つのポイント

吉越さんの、どの本もだいたい内容は同じです、笑。早朝会議と、決断力と、残業禁止(締め切り)です。さて、デッドライン仕事術とは、まとめるとこれだけです。

「①毎日、「お尻の時間」を決めて仕事する(ダラダラ残業禁止) ②すべての仕事に「締め切り日」を入れる」(P8)」

この吉越流の働き方の原点は、海外での勤務経験です。吉越さんは、日本の猛烈サラリーマンではなく、自分の時間(私生活)を徹底的に大切にする海外思考の経営者です。今回、彼のワークライフバランスに関する考え方をかなり正確にできる記述を見つけました。このマインドを知って、彼の徹底した時間管理術が初めて、腑に落ちました。

吉越流ワークライフバランス

「大切なのはあくまでも私生活を充実させることであって、仕事はそのための手段だと割り切ってきた。より豊かな私生活を送るためにお金を貯めるのが、その目的だ。だから、「ワーク」に使う時間は少なければ少ないほどいい。私にとって仕事というのは、いかに少ない時間で多くのお金を稼ぐかを考える「ゲーム」のようなものである。だからこそ、「効率」を追求することが、一大テーマになるわけだ。ただの手段とは言え、ゲームだと思ってそれを考えるのは楽しい。とはいえ、ゲームである以上は「終わり」がある。「ライフ」に必要なお金が貯まったら、そこでゲームオーバーだ。それ以上ゲームを続ける必要は無い。仕事には楽しみもあるし、一生の生き甲斐を得ることもできるだろうが、一生をそれに捧げるようなものではないと、私は思っている。(P112-113)

「仕事」は吉越さんにとって「目的」ではないのです。「生きがい」にはなるが、「目的」にはなっていない。いわば「ゲーム」のようなものです。これは、面白い考えです。

私なりにメタファで考えてみました。

例えば、人生をマラソンに例えるなら、人生の「目的」=「ゴール」です。つまり何のために走るのか、という大前提が「ゴール」であり「目的」です。これは人により、異なるかもしれませんよね。家族で海外に移住する、とか、お金をいくら貯めるとか、大企業を作って名を残すとか、本を何百冊書くとか、いろいろね、これが「生きる目的」ってのはあるでしょう。そこに向かって走るのが吉越さんにとって人生です。 仕事は、「生きがい」に過ぎません。

過ぎないってのは、それが、「目的」ではないからです。走る最中の景色やライバル、凹凸、休憩所、道端の応援、マラソンを楽しむためのポイントはいくつもありますが、それは「ゴール」ではなく走って行く際の「刺激」のようなもの。あればあったで、こしたことがなく、無ければ寂しいものかもしれませんが、それは「ゴール」ではない。たとえば、走っている最中に、ライバルと一緒に抜きつ抜かれつするのが、心地良い刺激だとしても、一緒にそこで座り込んでお茶したりはしないわけです。それは、「ゴール」するという「目的」から外れちゃうから。

吉越さんにとって、明らかに仕事は「ゴール」ではない。「ゴール」まで走っていく最中の走路を楽しくする「ゲーム」です。だから、「ライフ」を楽しむ分だけ、お金がたまったら、「ワーク」はもういらないわけです。ここまで、割り切れるのは、外資系出身という感じがしますが、この感覚は最も日本人のサラリーマンや経営者が学ぶべき点かもしれません。私も多分に仕事中毒の面がありますが、これをなんとか直したいと思っております。

「ライフ」>「ワーク」

さて、理想のワークライフバランスを見つけるのに効果的な指標があります。これは面白い考えだなと思った部分がここです。

「私生活を「休み」にしか使わない(使えない)ような働き方はしないほうが良い。それが、ワークライフバランスを考えるときの基本だろう。時間的も、あるいは気力や体力の面でも、「ライフ」を遊びに使えるようにならなければバランスがとれているとはいえない。それができない人は、「ワーク」に偏りすぎなのだ。仕事の効率を上げて早く家に帰り、休暇もしっかり取って、「ライフ」の充実を図らなければならない(P119)」

欧米のビジネスマンにとって、「仕事」の対極にあるのは「遊び」です。ところが、日本人の場合は「仕事」に対して「休み」です。「仕事」を少し休んで何をするかというと、きまって「休む」のです。これが、ワークライフバランスがすでに崩れている証拠だというご指摘です。鋭いですねw 

例えば、この調子で仕事に没頭し続けると、いざ定年退職した時に、「さあ、ようやく休もうか」ということになりますが、「休み」は「仕事」があって初めて意味を持つものですから、「休み」だらけになると、もう「休み」は何も喜びを産まなくなります。やがて「休み」が苦痛になります。今まで「遊び」慣れていなければ、当然、何をしてよいかわかりません。その結果、「仕事でもしたい」という気持ちになります(苦笑)もう、こうなると立派な「仕事依存症」です。

よくできる人は、よく働き、同時によく遊びます。「仕事」の対極が「遊び」なのです。吉越さんは、香港で勤務していた頃は、年間6週間の休みをとったそうです。ドイツでも夏に3週間、冬に1周間。学生かってくらい休んでいますよね。休んで「遊ぶ」んです。私は、ここが猛烈に弱いです、「動き続けなければ死んでしまうマグロみたいだね」と上司に言われたことがあるほどの、仕事人間です(汗)2日くらい、仕事を休むだけで不安になってしまい、仕事の段取りを初めてしまいます。

が、吉越さんに学びたいと思います。何のために仕事の効率化を目指すかっていうと、もっともっと仕事を行うためではなく、早く仕事を片付けて「ライフ」を大切にするためなんですよね。「目的」と「生きがい」をごちゃまぜにしている自分に気がつけたのでした。この箇所だけでも、この本を読んだ価値があります。

まとめ

私にとって、吉越さんは、怖い社長なのですが(怖がりすぎ・・)今回、いろいろ著書を読んでいても気が付かなかった大事なマインドに気づけました。吉越さんが、なぜ、そんなに効率化を目指すのかってこと。私はてっきり、増収増益!売上!みたいな外資系社長さんだと思っていたのですが、奥深くにワークライフバランスに関する、徹底した考え方があったのですね。

これこそ、仕事を効率的にこなしたいと思う、真のモチベーションになるはずです。テクニックじゃないんだよな、改めてそう思わされました。オススメ本です。

漫画版も出ています。


マンガで伝授 デッドライン仕事術

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