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経験値が高まるに連れ読書体験は深くなる(小飼 弾式速読法)

公開日: : 書籍, 読書法


新書がベスト (ベスト新書)

本の実体は「リンク集」

本というのは、読めば読むほど、脳が刺激されるのではないでしょうか。小飼さんによれば、本と言うのは、ある意味「リンク集」です。本を読むことにより、その人の固有の経験が引き出されていきます。どんな本もそれを読むときに、頭がフル回転するのですね。これはコミックを読む時と全く違う脳の使い方になります。

文字だけの本とコミックの違いとは何でしょうか?「それは、「実体」が本の中にあるかどうかです。本を読んでいるとき、たいていの人はそこに書かれている「内容」を取り入れていると思っているはずです。しかし、文字で書かれた本に、「実体」はほとんど含まれていません。

たとえば「りんご」という言葉の中に、果物(とかiphoneメーカーのロゴとか)そのものは存在しません。「実体」が存在するのは「りんご」という言葉を見た人の心の中であり、その意味で言葉は「実体」ではなく「参照」です。そうであるからこそ、日本語を知らない人に「りんご」を見せても何もわかりません。

本というのは、ある意味、リンク集と言えます。「実体」は読者の頭のなかにあり、本を読むという行為によって、その「実体」が再生されるのです。・・・文字の本を子どもに無理やり読ませようという人がいますが、私は子どものうちはコミックでいいと思います。子どもの頭の中には、再生されるべき「実体」がまだないのですから。」(P56)

経験値が高まるに連れ読書体験は深くなる

この小飼さんの文章は、本を読むことの本質を見事に言い当てていると思います。とすると、おとなになり、さまざまな体験を重ねれば重ねるほど、本を読む際に、引き出せる情報が深くなっていくということです。子供の頃には、わずかしかなかったイメージですが、何年も、何十年も生きるにつれて、頭には深い広がりをもった画像記憶が保管されます。それが本を読むことにより、いちいち引き出されていくのです。

何年かたって、感銘をうけた本を読むと、また別の部分に心を動かされたり、ラインを引いてしまう理由がわかります。読書体験を深くしたければ、現実の経験をたくさん積むこと。同時に、経験値が高くなるに連れ、読書体験は深くなると言えるかもしれませんね。
本を読むというのは、人類の叡智を集約した行為です。本当に面白い。

大量の読書を活かす思考法

「本を10冊読んだら、ひとつ考えてほしいことがあります。それは本の内容ではなく、自分がどう影響されたかということ。この時点では、ブログを書いたりするアウトプットをしなくてもかまいません。「この10冊を読んだことで自分はどう変わったか」を感じるのです。・・・ほんの些細なことでよいのです。本を読んだ自分と、読む前の自分との違いを見つけてください。違いを見つけたのであれば、それは量をこなすことで得た知識があなたの血肉になったということです。」(P40)

「使う」意識をもって本を読むだけ、読んだことが血になり肉になっていきます。書評を書くのが一番、吸収力が高まりますが、ほんのちょっと生活に活かすだけでも、アウトプットができるので、効果性が高まります。私も仕事のために読む本は、必ずそれを「使う」意識で読んでいます。
10冊まとめて読む、にわか専門家法「何か知識を得たい分野があったら、まずその分野の土台となる新書を探してください。1冊主役となる本を決めたら、同じレーベル、あるいは別のレーベルから、似たようなトピックを扱っている新書を探してきます。主役の新書1冊プラス、関連する新書9冊がベストな配分ですね。にわか専門家になりたいときは、時間が許せばではなく、必ず10冊を読むようにしてください。1冊をじっくり読むより10冊を斜め読みしたほうが、はるかに有意義な結果を得られるのです。」(P53)

「同時並行での読書は、誰でも出来る限り積極的にすべきです。複数の本を同時に読むことの最大の理由は、「本に読まれない」ためです。1冊1冊をゆっくり時間をかけて読み過ぎると、自分の価値観がその著者の価値観にすり替わってしまうことがあります。」(P82)

まとめて専門書を読むノウハウは実践しています。

私の感覚では20冊くらい読むと、かなりソラでも話せることが増えてきます。また、自分の意見も育っているのがわかります。著者の偏りのある意見、コピペ、個性の無い発言なども読み取れるようになってきます。100冊読むと、自身も専門家になるのではないでしょうか。
新書をまとめて10冊読むというとっかかりは、とても良いものです。以前、池上彰さんの本をを読んだ際に、氏も、新書を読むことを情報源にしていることを知って嬉しかったのを思い出しました。

ランダム・アクセス読書法

「上手に編集されているノンフィクションほど、ランダムアクセスを考えられている、つまりどこからでも読めるようにつくられています。目次を眺めて、面白そうなところだけつまみ読みしたってかまわないのです。」(P85)

本というのは、どこからでも読めるということがわかると、一気に読書力は上がります。ノンフィクションだけですが。うちの家族ももともと読書しない人でしたが、トイレ読書を勧めてから、トイレでパラパラ読むことが増えて、気づくと、パラパラ読みで結構会話ができて驚きます。頭から読んでいないのですが、それで十分ですよね。けっこうトイレから出てこなくなるのが困っていますが・・・

本は1000冊読む

「本を読むことが強みになるかどうかの境目は、1000冊です。プロの物書きは300冊の本を読んだら1冊本が書けるといいますが、これはアウトプットがすでに習慣になっている人の話。そうでない人は、その3倍位読まないと、意味のあるアウトプットになりません。」(P21)

私は小飼さんには全然かないませんが、1日3~5冊は読めます。時間が慢性的に不足していますが、可能なら、読んで書いて、だけを仕事にする生活などをしてみたいなと思っています。書評ライターですかね。無理ですね。肥満するかも。

しかし、小飼さんはすごいですよ。この読み方・・・(笑)

ひとつのジャンルを徹底的に読みまくると、ある段階から、すごい速さで情報を吸収していく自分に気づくことができます。今回で言えば、終活ジャンルですが、葬儀本から入りましたが(もともと、全く興味ないですよ、ほんとは)だんだん、相続、終末医療、生き方、死に方、宗教(怪 までここは幅広く根を張り巡らせるジャンルであることがわかってきました。読めば読むほど、スピードも理解も、知識がどんどんと絡み合って成長していきます。もう少し習熟すると、このジャンルで、数十分語れるくらいになると思います。そうなると、コンテンツは作り放題になります。

試しに、先日、家族に、仏式葬儀の問題点と戒名、お布施について話してみましたが、まだ10分くらい話すと、空論し始めます。まだまだ、ですね。でも、同じジャンルを読みあさったおかげで、どこが共通した知識で、どこかがその本独特の切り口なのかがわかってきたりしました。こうなるとしめたものです。


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